本門寺
身延紀行 万治二年 深草隠士元政法師
やつかれは一日先たちて池上へ行てこゝろしつかに
法文なと訪ていたうふけて書院なるところに臥ぬ
夜静に心すみてしはしねられねは枕をさゝへて
人世少智音 追師斯再尋
今宵池上月 依旧照天心
其朝とく起きて遥に御骨堂をおかむ 肉つきの御歯も此内にあり
此歯のあらん所は我生身にありと思へとなんのたまへる いとたうとし
付注
左から右へ:総門、大こく、塔中、壇林、塔中、壇林