富士見茶亭

  霧時雨
   ふしをみぬ日そ
    おもしろき
        桃青翁  

 西南遥にひらけて芙蓉の白峯を望む
 正に玄冬の色をあらはすかとみれは
 忽然として又姿を失ふ事須臾にして
 定る事なく時としてその観を改む
 実に佳景なり