鞍懸松は大宮八幡宮の馬場先の大路民家構の外にあり鬱蒼として繁茂せり 根より二丈はかり上に至りて屈曲せる故に土人和田の曲り松と称し或は腰掛松とも呼へり
相伝ふ 八幡太郎義家朝臣奥州の逆徒征伐の頃此松枝に鞍をかけられしよりしかいふと
又此所より二三町東道の傍に古松一株ああり 土人一本松と唱ふ 昔八幡宮の一の鳥井ありし旧地なりといふ。