祭礼
 毎歳七月十三日神前の舞台にをひて
 十二番の拍板興行あり
 此日同じ舞台へ赤得水のかける番付を掲る
 左の如し

 第一番 中門口   第二番 道行腰筰  第三番 行違腰筰
 第四番 背摺腰筰  第五番 中居腰筰  第六番 三拍子腰筰
 第七番 目礼腰筰  第八番 捻三度   第九番 中立腰筰
 第十番 搗筰腰筰  第十一番 筰流  第十二番 子魔帰

野村コメント
 左奥に僧侶が並んでいる。左よりで正面を向いているのは祭礼の踊り(上記番付)の踊り手の控えであろう。その右奥には別当として進行の相談をしている僧も見える。
 筰はササラで、原型は腰につけて踊ったのだろうが、右手前の舞台で踊っている姿では花笠の一部に付けている。
 なお、赤得水は不明だが、得水は湧水のこと。赤はaqua(水)を指すこともあるし、鉄分で赤くなっている意味もある。