天正十五年の秋小田原の北條左京太夫氏康むさし野小鷹狩の時
葛西の浄興寺に一夜のやどりをもとめられ松風入琴といへる和歌を
題にて詠じられし事武蔵野紀行に見えたり

松風の 吹くこゑきけば よもすがら
しらべことなる 音こそかはらね
             北條氏康