パティオ(patio)は、スペイン語で「中庭」のことである。この麻布十番のように道路空間が広がったものは、本来「パルコ」である。 市街地開発の用語として英文の中でも使われているが、街区いっぱいに立てられた共同住宅の中庭のように共同に利用される空間を指し、京都の町屋のような一軒の家の専用の中庭を指すものではない。 この場所は、戦災復興の区画整理で商店街として設計され、現在の姿になったのは昭和61年である。その後のバブル経済と多国籍文化の浸透でおしゃれな街並みの典型として喧伝された。 わが国では今やテラス(露店)を伴った商業施設の名称としてあちこちで使われている。 |