図会は、長立山常光寺と項を立ている。 記述中、所在地は世田谷上宿(現上町)の南にありとなっていて前後の紹介名所は次節のそれぞれである。そして上町の南東には曹洞宗の浄光寺が現存し、その周辺に「常光寺」の痕跡は無い。 宗派や開基の経緯の記述は、ここ、世田谷区宇奈根の「常光寺」そのものである。石の水盤を喜多見氏が寄附したとも記述している。宇奈根の所在を書き忘れた(善意に取れば両方の道中書があって、出掛け直して再確認しきれなかった)のであろう。 しかしここ常光寺の現在の山号は「長立山」ではなく「玉川山」である。 |